ゴミ屋敷とは?不動産買取を依頼するメリットも解説

ゴミ屋敷とは?不動産買取を依頼するメリットも解説

マイホームや相続した実家を不動産買取に出し、現金化することを希望している方は多いでしょう。
しかし、いわゆるゴミ屋敷の買主は見つかりにくいため、スムーズな売却を実現するためには工夫が必要です。
今回はゴミ屋敷の定義とは何か、ゴミ屋敷の買取を依頼する方法や、買取業者を利用するメリットを解説します。

不動産買取を依頼する前に知っておきたいゴミ屋敷の定義とは

不動産買取を依頼する前に知っておきたいゴミ屋敷の定義とは

ゴミや荷物が散乱している家のことを「ゴミ屋敷」と呼びますが、何をもってゴミと呼ぶか、ゴミの量がどのくらいになるとゴミ屋敷と呼ぶのかについては、人によって感覚が違います。
ゴミ屋敷以外にも「汚部屋」といった類義語があるため、買取を依頼したい不動産がどのような状態にあるのかを知っておくことが大切です。
ここでは、ゴミ屋敷の定義とは何か、汚部屋との比較も交えながら解説します。

ゴミ屋敷の定義

結論から申し上げますと、ゴミ屋敷には明確な定義がありません。
足の踏み場もないほどゴミが散乱している家や、ゴミが天井や家の外まで山積みになっている家のことをゴミ屋敷と呼ぶことが一般的です。
ゴミ屋敷は衛生的な問題が多く、悪臭が立ち込める可能性が高いほか、ネズミやゴキブリなどの害虫が発生しているケースも多く、住人に健康被害が生じるおそれもあります。
ゴミ屋敷は、単純にゴミ捨てを面倒に感じておこなわないことが原因で生まれる場合もありますが、それ以外の原因で生まれることもあります。
たとえば、強迫性ホーディング(物を捨てられない病気)や、家族との死別などをきっかけとしたセルフネグレクトも、ゴミ屋敷が生まれる原因のひとつです。

家屋の外までゴミが堆積している家はゴミ屋敷と呼ばれる

先述したように、ゴミ屋敷には明確な定義がありませんが、家屋の外までゴミが堆積している家は、ゴミ屋敷と呼ばれる可能性が高いでしょう。
ゴミ屋敷とよく似た言葉に「汚部屋(おへや・おべや)」がありますが、これは必要な荷物の量が多く、適切に片付けられていない状態を指す言葉です。
たとえば、ワンルームマンションで多数のコレクションアイテムを管理している場合など、スペースの不足が原因で散らかっている家のことは、一般的にゴミ屋敷ではなく汚部屋と呼ばれます。
汚部屋の場合、荷物が屋外に蓄積されるケースはほとんどないため、ゴミ屋敷と違って周囲の方に気付かれる可能性はほとんどありません。

ゴミ屋敷の不動産買取をおこなうための方法

ゴミ屋敷の不動産買取をおこなうための方法

ゴミ屋敷には健康上のリスクがあるほか、買主は購入後に敷地内を清掃する必要に迫られるため、そのままの状態で不動産を売却することは困難です。
そのため、ゴミ屋敷を売却したい場合は、ゴミ清掃業者に清掃を依頼したうえで、訳あり物件として買取を依頼することが基本的な売却方法になります。
ここでは、ゴミ屋敷の買取をおこなうための方法について解説します。

ゴミ屋敷は一般的に訳あり物件として扱われる

ゴミ屋敷は、一般的に「訳あり物件」として扱われるため、そのままの状態で第三者に向けて仲介売却をおこなうことは困難です。
買主の立場から見ると、訳あり物件を購入した後は自分でゴミを清掃する必要があります。
ゴミの清掃には手間と費用がかかるため、ゴミ屋敷を進んで購入したいと考える買主はほとんどいません。
また、室内にゴミが散乱していると、内覧時に部屋の広さや床の状態を確認できません。
そのような問題も、ゴミ屋敷を一般に向けて売却できない原因のひとつです。

ゴミ清掃業者に依頼するメリット

ゴミ屋敷を売却したい場合は、不動産買取を依頼する前に、ゴミ清掃業者に清掃を依頼することをおすすめします。
ゴミ清掃業者とは、ゴミ屋敷に蓄積されたゴミの撤去や、ゴミが原因で室内にしみついている悪臭の除去や害虫の駆除をおこなう掃除のプロです。
また、ゴミの回収だけではなく、大型家具や家電の処分を依頼できる場合もあります。
ゴミ清掃業者に依頼すると、清掃費用が発生しますが、売主みずからゴミを清掃する手間がかかりません。
室内を清潔な状態に整えてから不動産買取に臨めるため、ゴミ屋敷のまま売却を希望する場合と比較して、スムーズかつ高値での買取が期待できます。

清掃後は仲介業者に不動産買取を依頼するのがおすすめ

ゴミ清掃業者による清掃を受けた後は、仲介業者に査定を依頼して、不動産買取を希望するのがおすすめです。
不動産買取とは、不動産売却方法の一種であり、不動産会社に対してゴミ屋敷を直接買い取ってもらう方法を指します。
一般の買主を探す仲介売却と比較して、買取価格の相場は下がりますが、需要が少ない不動産でも売却しやすいことが不動産買取の特徴です。
不動産買取のメリットについては、次の項目で3つのポイントをご紹介します。

不動産買取業者に依頼してゴミ屋敷を売却するメリット

不動産買取業者に依頼してゴミ屋敷を売却するメリット

先述したとおり、ゴミ屋敷を不動産売却したい場合は、ゴミ清掃業者に掃除を依頼した後に、不動産買取の方法で売却するのがおすすめです。
不動産買取のメリットとしては、短期間で売却が完了する可能性が高いことが挙げられます。
そのほかにも、不動産買取には仲介売却にはないメリットが多いため、それぞれのポイントを確認しておきましょう。

不動産買取のメリット①ゴミ屋敷を丸ごと手放せる

不動産買取のメリットは、ゴミ屋敷をそのままの状態で丸ごと手放せることです。
清掃業者に掃除を依頼した後も、家具や家電はそのままの状態で室内に残っていたり、床が腐っていてリフォームが必要な状態だったりする可能性があります。
仲介売却の場合、原則として残置物がない状態で買主に引き渡す必要があるほか、大きな破損が生じている場合は、リフォームしなければ成約が見込めません。
しかし、不動産買取を利用する場合は、残置物の処分やリフォームを不動産買取業者に任せられるため、手間をかけずにゴミ屋敷を売却できます。

不動産買取のメリット②短期間で売却できる

不動産買取は、約1週間~1か月程度の短期間で完結することがメリットです。
仲介売却の場合、宣伝活動や内見をおこなって買主を探し、住宅ローン審査の結果を待ってから売却することになるため、一般的には3か月以上の売却期間がかかります。
不動産買取を利用すると、買取業者が提示した査定額に合意すればすぐにゴミ屋敷を現金化できるため、売却を急ぐ方にとっては、とくにおすすめの方法です。

不動産買取のメリット③契約不適合責任が免責される

契約不適合責任とは、不動産を引き渡した後に契約書に記載されていない不具合が見つかった場合、売主が負う責任のことです。
契約不適合責任を追及されると、売主の負担で修繕をおこなう義務が生じるほか、最悪の場合は損害賠償請求を受けたり、契約のキャンセルを申し出られたりする可能性もあります。
しかし、不動産買取を利用する場合は、売主が負う契約不適合責任が免責されます。
ゴミ屋敷を売却した後に金銭的なトラブルに巻き込まれる心配がないため、安心して不動産売却ができるでしょう。

まとめ

ゴミ屋敷とは、一般的に家屋の外までゴミが堆積している家を指す言葉です。
ゴミ屋敷を売却する方法としては、あらかじめゴミ清掃業者に依頼した後に、不動産買取を依頼することをおすすめします。
不動産買取のメリットは、ゴミ屋敷を丸ごと売却できることや、短期間で売却が成立すること、契約不適合責任が免責されることです。